2025-08-24-Sun 愛と幻想のファシズム
_ [日常] 村上龍の
「愛と幻想のファシズム」読了。
うん、面白かった。登場人物には誰一人感情移入できなかったけど(笑)
政治や経済、そして国家というシステムの話であり、また主人公トウジと行動を共にするゼロの生き様の話でもある。
全体に漂うマッチョイムズ(男根主義)を村上龍が敢えてそう書いているのかはわからなかったけれど、これが書かれた1980年代中頃の倫理観が一周廻って今の極右勢力に現れているあたりは、人間って変わらんのだな、と思えてしまって、俯瞰して見る分には面白い。
まぁ、前述したマッチョイムズがどうにも鼻には付くのでダメな人はダメだと思うけれど、それが許せば読む価値がある作品と思います。文庫の上下巻で1000ページ以上と中々のボリュームではありますが。
そうそう、あの終わり方はとても好き。
[ツッコミを入れる]