2005-06-18-Sat 認めたくないものだな…。
_ まずはレースの結果報告から。
予選はハーフウェット。
こーゆー変なコンディションが得意なオレとしては、悪くて2列目、あわよくば1列めのポジションを狙っていたんだけども、ペースを上げ始めるとハンチング (アクセルの開け始めにエンジンの回転がギクシャクしてスムーズに走れない現象) が酷く、マトモに走れない。
ピットインしてキャブセットを変更しようかとも思ったけど、余りに酷いハンチングなので、キャブセッティング以外の何処かがおかしいと判断。15分の短い予選時間の間では直しきれないので、パーシャルをなるべく使わないようにして走る。
しかしかがら、やっぱり思ったようには走れず。
特にタイムを詰めるポイントである最終コーナーでは酷い有様で、そのまま予選は終了。
結果、17位。
予選終了後、直ぐさまエンジンを開ける。
と、その前にピットクルーから衝撃の事実が。
な、なんと、ガソリンが殆ど生ガスだったらしい……。
ここでちとレーサーのエンジンについて解説しよう。
エンジンには2ストロークと4ストロークという2種類があり、オレが乗っているGP125のバイクは2ストロークのエンジンを搭載している。
この2ストロークのエンジンの燃料は、普通のガソリン(生ガス)に専用のオイルを混合した物を使わなくてはならない。
オイルを入れないで走るとどうなるか。
エンジン内部の潤滑が出来ず、時間の問題で焼き付き→エンジンブローに至るのである。
今回の場合、ガソリンタンクに混合ガスが若干残った状態で生ガスを5L入れたので完全な生ガスではなかったんだけども、通常の混合比30:1がおよそ300:1程度になっていたと思われる。
正直に言って、シリンダーとピストンは使い物にならないだろうと思っていた。クランクが無事なら儲け物、位に思っていたんだが…。
え、マジ?
開けてビックリお玉さん。そう、全く無傷だったのよ。オイル分がまだ残っているくらい。
ELFオイル偉い。ELFオイルの信者に成りかけた。
無事に済んだ要因としては、
・ハーフウェットでペースが上がらなかったこと。
・予選時間が15分で走行時間が短かったこと。
・前日のメンテでピストンとシリンダーにオイルを多めに塗っていたこと。
あたりが功を奏したのではないかな、と。
ハンチングの原因が300:1の混合ガスにあるのかどうかは分からないけれど、とりあえずはエンジンが無事だったので良し。
(あ、一応自分の名誉のために言っておくと、ガソリンを入れたのはワタクシではありませんのですよ?)
_ バタバタしている間に、決勝レースが迫る。
ウォームアップエリアで暖機すると、今度はなかなか良さそう。予選後に有った、8000rpmあたりでの僅かな引っかかりが無くなっている。
暖機を終えると、そのままタイヤウォーマーを巻いて待機。
スタート前チェックもすんなり終え、ライダーズブリーフィング。オレの場合、実はこのブリーフィングが一番緊張する時間なのだ。ブリーフィング自体はなんて事はないんだけどねぇ。なぜか緊張の最高潮がこの時で、グリッドに着いてしまうとあまり緊張しない。
まぁ、自覚がないだけで、心拍数はかなり上がっているんだろうけど。
決勝レースは完全にドライ。
ウォームアップで「やっぱり足が上手く動かないな…」と思いながらも、今更仕方がないので頑張って走るのみ。
そしてスタート。
スタートはまずまず。1〜2台抜いて1コーナーに雪崩れ込む。しかし1周目の混戦で、4〜5台に抜かれ、20位あたりでコントロールラインに戻ってくる。
その後も周回を重ねるが、やはり右足が思うように動かないので、マシンをコントロールできない。何度もラインを外し、ペースも上がらない。
そのうち右足が殆ど動かなくなってしまい、そしてホールド出来ない下半身を支えていた腕も上がってきてしまう。
レースを半分終えたあたりで、集中力が殆ど切れてしまった。
その後、フラフラ走っているところを何台かに抜かれ、追い掛けてみたりもするがどうにも成らず。
そのまま、18周のチェッカーを受けたのであった。
決勝レース結果、22位。最低。
唯一の救いは、ギリギリ周回遅れに成らずに済んだことぐらいか。
くそー。
まぁ、ケガしたのは自分のせいだし、レースに出ると決めたのも自分だから仕方がない。誰のせいでもないさ。
くそー。
唯一良かった点と言えば、
前日変えたフロント周りのセッティングが、結構良い感じだったこと。
足が治ったら試すのが楽しみ。
_ そして翌週は
鈴鹿300km耐久レースのために、鈴鹿へ出張。
結果は……多くは語るまい。
8耐までに仕上げ直し、本番では圧勝する。スタッフ全員がそう誓ったレースだった。
まだまだネタはあるんだけど、疲れたのでまた明日〜。