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GP80とは、モリワキエンジニアリング製のコンプリートレーサー、MH80Rで行うワンメイクレースである。
全日本、更には世界を狙う若きライダーの登竜門として、またベテランの趣味のレースとして、…要するにお子様からオヤジまで、幅広いライダーに支持されているカテゴリーとなっている。 ミニバイクと違うのは、フルサイズのコースでレースが行われていること。ツクバやスズカ(南コース)、TI等でレースが行われている。かつてはSUGOでも行われていた。(残念ながら現在は、SUGOでは非開催) ちなみに、2000年度全日本GP125チャンプの小山知良選手や武田雄一選手、高橋英倫選手、清成龍一選手らがGP80出身である。 このMH80Rと言うマシンはどのようなモノであるか。 簡単に言えば、ド・ノーマルのNS-1(ホンダのフルサイズ50ccスポーツバイク)に、CR80(同じくホンダの80ccモトクロッサー)のエンジンを搭載したマシンである。 サスペンションからブレーキまで車体関係はNS-1と全く同じであり、ポジション関係とカウル類がレース用に交換されているのみ。なんと、タイヤまでNS-1のOEM(市販車に付いてくるモノ)が指定されている。銘柄交換は認められない。 このようなマシンでサーキットを走るとどうなるか。 エンジンは80ccのモトクロッサー用なので、結構元気である。25psもあるし。だが、車体は所詮原付。オマケにタイヤはブリヂストンのEXEDRAと言う、OEMタイヤ。 結果、ブレーキは効かないわ、フレームは捩れるわ、タイヤはグリップしないわで、そりゃもう大変なのである。 こう書くとどうしようもないマシンのように思えるかもしれない。だが一見滅茶苦茶に見えるこのマシンが、実は絶妙なバランスの元に成立しているのである。(多分そうなのだ。そんな気がする。って言うか、そう思うことにしている) マシントータルで見ると、確かにオーバーパワーである。当然ブレーキは効かない。よって、コーナーにはあまり減速せずに(出来ずに)侵入し、コーナーリング時の横Gで減速する走りを必要とする。 また、タイヤのグリップに頼ることは出来ない。自然、スライドを駆使した走りとなる。なので、ツクバの最終コーナーあたりで上手くスライドさせると、『オレってドゥーハンみたいじゃん!?(←スペンサーでもケニー(オヤジの方)でもマッコイでも可)』と悦に浸るコトが出来るのだ。いやホント。マジで。 ワタシはココに、ライディングの基本を憶える上で、これほど最適なカテゴリーは無い!と断言する。他のクラスに比べ、ランニングコストが低めである点も見逃せない。当然、ロードレース初心者には一押しである。 残念ながら、新車は既に生産中止になっている。だが、中古車はまだまだ出回っているので心配はない。もし、ココを読んで気になっている方がいらっしゃるのなら、ワタシのマシンをお貸しすることも出来るので、ご連絡を頂きたいと思うのだ。 |